バシールとワルツを
監督:アリ・フォルマン
東京フィルメックスで公開された『バシールとワルツを』は、イスラエルの監督によるアニメ映画だ。どうも近頃の中近東じゃ日本のアニメが流行ってるみたいで、イスラエルのみならずサウジアラビアなんかでもフィーバーしてるらしい。宗教なんかよりよっぽどオタク文化の方が垣根を越えて人々の心を魅了しちまってるってのもなんだか皮肉的な話だけど、日本人のオレたちにとってみれば少し心休まる話だ(ホントか?)。
前置きはこのくらいにして、映画の話に戻ろう。物語は1982年にレバノンで起きた “パレスチナ難民虐殺事件” が発端となっている。そして主人公は、この虐殺に加わった当時のイスラエル軍の兵士であるとともに、20余年が過ぎた今この作品を手がけるコトになった監督自身だ。
彼は長きに渡ってこの虐殺事件を自分の脳裏から無意識的に消し去っていたが、ある日を境に悪夢でうなされるようになる。その原因を辿って当時の仲間兵士と再会を重ねていくうちに、この悲しい事件の真相を次第に
思い出していく。
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ベガス
監督:アミール・ナデリ
今日は映画祭・フィルメックスよりレビュー。コレは、イランで活躍後アメリカに移住した監督による一本。
舞台は世界有数の虚栄の街、ラスベガス。華やかな中心地から少し外れると、そこは一転して寂れた雰囲気の漂う郊外。この映画は、そんな環境の中でやはり例に漏れず慎ましい生活を送っている3人家族の物語だ。
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アンナと過ごした4日間
監督:イェジー・スコリモフスキー
例えばココに一人のストーカー男とその対象となる一人の女性が居たとして、もしその男がメチャクチャピュアな気持ちで自分が想いを寄せるその女性をストーキングしていたとしたら、それは罪じゃないと思う? そして、その女性に対する一方的な愛情を抑えきれなくなってとうとうストーカー行為に及んでしまったオトコ
とその女性とのあいだに果たして愛は芽生えると思う? ポーランドを舞台にした映画『アンナと過ごした4日間』はそんな “偏執した愛のテーマ” を観客に問いかけてくる。
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シルビアのいる街で
監督:ホセ・ルイス・ゲリン
ああ、オレも久しぶりに見たわ、この手のヘンタイ映画。
映画の主人公は、“トムクルーズ” と “中野にある爬虫類専門店『ハチクラ』の店員A” を足して2で割ったカンジの甘いフェイス……というか、ココはヒョウモントカゲモドキを4匹飼ってるオレから言わせてもらうと、“33%ヘテロ・トムクルーズ” と “66%ヘテロ・ハチクラ店員A” を掛け合わせて出来た血筋 “トム・ハチクラ” ってカンジ。
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クスクス粒の秘密
監督:アブデラティフ・ケシッシュ
海外に住んだ経験のある人、または単に海外旅行へフラッと出かけたコトのある人だったら分かると思うけど、異国の地で和食を食べるとフシギな気分になる。慣れ親しんだ “母親の味” は、心地イイ愛国心のようなモノを掻き立てると同時に「ああ、やっぱりニッポンジンなんだな」と、不意に感じさせるモノでもある。例えばそれが “何世代にも渡る移民家族” ともなれば、外国で分かち合う国土料理がどれだけ貴重なモノか、想像できるハズ。
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クローンは故郷をめざす
監督:中嶋莞爾
“宇宙船を修理だか検査をするために船外へは出たものの、自分と船とを結びつけてるケーブルが切れてしまう事故で宇宙空間にほっぽり出されちゃった男をクローンで蘇らせる” っていうのがこの映画のストーリーの中心となる出来事。
たしかに宇宙空間ってのは重力も空気抵抗もないから『慣性の法則』が成り立って、一度働いた力は延々とその力を失うことなく保つことになる。偶然になにかと接触でもしない限り、自分でその軌道を修正することは不可能だ。となると、“宇宙服内に留めておける酸素だって数時間も持たないだろうから、彼はきっとそのまま苦しみつつ死んだんだろう”と仮定してそのままストーリーは進められていく。でもちょっと待ってくれ、死体も確認してないニンゲンをクローンで蘇らせちゃうとか、倫理的にスゲーコワイよな。その時点でちょっとこの映画はズレてるとしか言いようがない。
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私のマジック
監督:エリック・クー
“シンガポールって映画作ってたっけ?” なんてウッカリ思っちゃうくらい、なんだか素人の学生が作ったかのような、技術的にもまだまだこれからといったカンジの映画。でも “大事なのはソコじゃない” ってコトを、つい目の肥えたつもりでいるオレたちに真っ向から諭することができるのもこうした作品だってコトを忘れちゃいけない。
元マジシャン・フランシスは酒飲みジャンキー。いつも酒で散財させてしまい、息子の学費も満足に出してやれないようなこのグウタラオヤジに対し、その “息子”(コイツは準主役のクセに名前の設定がない。ある意味、画期的)は、『友達の宿題をやってあげる
代わりにカネを取る』というシステムを確立させ、早くも10歳にして自分で日銭を稼いでいる:そしてそれらは下校後に食べるヤキソバへと昇華される。
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がんばればいいこともある
監督:フランソワ・デュペイロン
舞
台はフランスの黒人街。オマエら、フランスにもそういう街があるって知ってた? 別に差別の意味を込めるつもりはないけど、黒人がフランス語を話してる光
景ってあんまり馴染みないよな。フランスにはその昔、移民としてアフリカから渡ってきた人がたくさんいたからなんだけど、まあとにかくフランスにはそうい
う地区があって、ソコには黒人たちが住んでいる。この物語は、そんな黒人街に住む一人の肝っ玉お母さんの話。
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